黒猫 サビ猫 毎日が三拍子

人生は三拍子、ときに変拍子。

傾聴ボランティア

銀の翼と赤い空

いつもの老人ホーム。91歳のAさんは、カレンダーをちらりと見てつぶやいた。「今日(6月19日)は静岡大空襲の日だね」Aさんは、静岡市の中心部、B町の生まれ。68年前の真夜中、ご両親と弟と、防空頭巾の上から布団をかぶり、浅間通り商店街の軒下を這うよう…

砂糖菓子のひとかけら

月に一度か二度、近所の特別養護老人ホームにボランティアに行っている。ボランティアといっても、なんの取り柄も資格もないわたしは、そこの住民である爺さま、婆さまたちに会いにいき、一時間ほど、ただおしゃべりするだけだ。そこで出会う人生の先輩たち…