黒猫 サビ猫 毎日が三拍子

人生は三拍子、ときに変拍子。

2015-01-01から1年間の記事一覧

ソノダさんの「お願い」

午前中だけ管理人の仕事をしているマンションの、4階に住むソノダさん(仮名)から階段ですれ違った時に、 「お願いがあるの。郵便ポストに新聞がたまっていたら様子を見に来てね。一人でこんな風に(と、両手をまっすぐに前に突き出して)、お台所の前で倒…

石けん

香りなんぞとうに消えた 使いふるしの石鹸のような気分のときは むりやりにくちびるの端を持ち上げて やんわりと笑ってみる。 不思議とこころもつられて ふんわりと持ち上がる。 香っているか。薫っているか。

まちの、灯りと。

市会議員に立候補した友だちの応援のために選挙カーに乗ったことがある。スタッフはボランティア。路地をゆっくりと、くまなく走り、小さなスペースがあると車を停め、伝えたいことを自分の言葉と声で伝えるために演説をする。そういう選挙活動だった。 同じ…

猫の手土産

もう去年のことになってしまったけれど、書いておく。 91歳で一人暮らしの義父(以後おじいちゃん)の話だ。 おじいちゃんは少し認知症が入っているので、息子である夫が食事の世話を兼ね毎日、朝晩、様子を見に行っている。その日もいつものように夫が仕事…